国際交流報告書

贈呈事業「交換留学」のその後の状況について
時習11回生代表幹事 鈴木八成
平成20年5月の卒業50周年事業として、11回生約300名の協賛をいただき、母校に贈呈した「セント・ポールズ校との交換留学」事業は、平成20年7月に生徒3名がコリンソン先生に引率され、時習館高校を訪れ交流をしました。また平成21年3月の春休みに10日間に渡り、谷山先生に引率され時習館生徒4名が訪英交流をいたしました。贈呈事業は、大きな成果をもって、無事に終了することができました。
 私たちは、この「交換留学」事業が同窓会やその他の協力を得て継続されていくことを願いながらも、大きな心配を持っていました。しかしながら、時習館高校がその意義を認め積極的に継続しなければならないと、そのための資金的基盤をPTAに依頼し国際交流基金として、負担をお願いすることで理解を得て、継続できる基盤を作りました。
 平成22年度の国際交流基金にて、10月にゼッティー先生に引率され3名の生徒が時習館高校を訪問し、平成23年3月に谷山先生に引率され、5名の時習館生徒が、セント・ポールズ校を訪れました。すなわち、「交換留学」が継続されることとなりました。
 さらに、この「交換留学」が基礎となり、平成23年1月24日に、林誉樹校長が訪英し両校間での姉妹校提携書が調印されました。また、セント・ポールズ・ガールズスクールとの交流も開けてきました。なお、英国パブリックスクールの学力順位トップ100でセント・ポールズ校は2位、ガールズ校は4位とのことで超エリート校である。
 なおかつ、文科省認可事業である「コアSSH(スパーサイエンスハイスクール)」に申請した「英国パブリックスクールとの科学技術交流」事業が認可されました。この事業は、国内においては時習館高校が核となり、東海4県のSSH校および県内高校の代表者(教員5名、生徒50名)、また英国においてはセント・ポールズ校が核となり他のパブリックスクールの代表者と、理科学研究を中心に国際人としての資質を磨き、英語によるコミュニケーション能力を身につけさせる趣旨の事業である。最終的には、平成24年3月に教員5名、生徒約50名が訪英し、セント・ポールズ校にて合同研究発表をし、また英国の理科教育研究誌に投稿し、英国パブリックスクール代表者と交流するなどの事業である。
 これは、私たちが贈呈の意義と考えた、時習館高校の教育目標の一つである「国際人の育成」、SSH校の教育目標である「国際人としての英語によるコミュニケーション力の育成」を、学校が重く考え、林誉樹校長以下が「時習11回生の熱い思い」を受け止めていただき、考えられないほどの行動力と想定以上のスピードで進められた結果であります。
 私たちの「思い」を無駄にせずに種から花を咲かせつつある、時習館高校に感謝すると同時に、この「交換留学」事業を提案、協賛、実行した11回生の皆さんに改めて感謝いたします。また、この国際交流「交換留学」事業を贈呈した私たち11回生は、「時習館高校の歴史に残る贈呈事業であると、誇りを持って言える」と自負していいと思います。母校の国際化を、これからも見守っていきましょう。以上がその後の状況であります。
以上